はじめまして、このブログの管理人のひとり「まーさん」と申します。
パニック障害の彼(ふーさん)と一緒に、パニック障害やうつ病の闘病記録をこのサイトで発信しています。
今回は、パニック障害やうつ病になった当事者の方ではなく「サポートしている側」の方にとくに読んでもらいたい内容となっています。
私の経験が、いま現在「病気で苦しんでいる家族や恋人、友達がいる」という方にとって参考になれば嬉しいです。
パニック障害の家族(サポーター)の方へ
今この記事を読まれているということは、あなたにとって大切な家族や恋人、友達がパニック障害やうつ病の治療中だからだと思います。
*パニック障害のことがわからない
*どんな治療が正しいのか知りたい
*どうやってサポートすればよいか悩んでいる
*治療を始めて別人のように変わってしまった
*暴言暴力が増えて怖さを感じる
*理解するのが難しい
など、たくさんの悩みや不安があるはずです。
私自身、パートナーのふーさんが向精神薬を断薬してからこれまで約7年の間に、ふーさんのことが怖くなって逃げ出したり、疲れてうまくサポートできなかったり、命と向き合う経験を何度も繰り返してきました。
そして何年も経ってようやくわかったのが、”サポートする側の知識や覚悟があるかないかが回復へ大きく影響する”ということでした。
パニック障害への理解のなさが苦しめる
話を進める前に私の簡単な自己紹介です。
私(まーさん)は40代の子なしオンナです。指定難病の持病はあるものの、日常生活に支障をきたすような症状もなく、精神科への通院や向精神薬の服用歴もない、いわゆる「普通」の人間です。
いまはパニック障害とうつ病持ちの彼(ふーさん)のサポーターという立場で、彼の離脱症状や日々の不調と向き合いながら、病状が回復するために2人で試行錯誤しながら過ごしています。
もともと私の親友がパニック障害だったので「パニック障害」や「うつ病」という病名自体は知っていたんですが、「メンタル疾患なら薬を飲んで治すのが当然」という程度の知識しかありませんでした。
そして、そういう中途半端な知識が親友やパートナーを苦しめることになるということに気づいたときは、すでにいろんなことが手遅れという状態になってしまいました。
サポートする側にとって有益な情報がない
昔も今も、私のような「サポートする立場の人」にとって有益な情報はとても少ないのもパニック障害の人が治らない原因のひとつだと感じます。
パニック障害やうつ病とネットで検索しても、ヒットするのは闘病している当事者の方が発信しているブログや、精神科医が病気について説明しているサイトがほとんどです。
「パニック障害を理解しましょう」や「うつ病の人との付き合い方」
というような軽い内容だったり、どこの誰かもわからないようなコラムニストが「なんにもわかってないな」と思うような、ちょっと考えればすぐわかるような安直で無責任な発信を一方的にしているだけです。
じゃあ、実際に家族がパニック障害やうつ病になったときのサポートする側の心構えや、目の前でパニック発作が起きた時にどう対応すれば良いのか、うつ病やパニック障害の症状が悪化したときに誰に相談すればいよいのか、薬を飲むのを辞めたあとに出る禁断症状(※離脱症状)にどう対処すればいいか、などの具体例を教えてくれるような情報サイトや本にまだ出会っていません。
実際に私がふーさんのサポートを始めた時、パニック障害の治療についても知らないし、どんな症状が出るのかもわからず、体調が悪くなってきたときのサポートもうまくできず、(薬の副作用?)で性格が変わった時にも対応できず、本人が減薬や断薬をしたいと言った時にもどうしていいか知識がなく、離脱症状(薬の禁断症状)が出た時にどういう風に看病すればいいのかもわからず、常に手探り状態でした。
病気の知識 < 本人の気持ち
当初、パニック障害という病気に対しての私の理解も間違っていました。
一般的な知識で「パニック障害ってこういう病気」と間違って捉えていた結果、ふーさんとの対立や喧嘩が絶えませんでした。
体調が全然良くならないのは、病気や向精神薬のせいで怒りやすかったり落ち込みやすかったりというのも原因のひとつですが、明らかに私の知識不足と認識ミスも大きな原因になっていました。
メンタル疾患になった原因や症状は人それぞれ違いますが、寛解するためには絶対的に家族や周囲の理解しようとする姿勢とサポートが必要になります。
病気についての知識も大切だけど、それよりも
”闘病中のパートナーの価値観や、病気に対してどう思っているのか、どんなことが苦しいのか”
その人と同調できるくらいに理解することが大切でした。
メンタル疾患のサポートが重要になる時代
この世知辛い時代、さらにコロナ禍コロナ自粛という追い打ちもあって、パニック障害やうつ病などのメンタル疾患の診断を受けて闘病している方が増えています。
そしていったん精神疾患の患者として治療を始めると、それまでと同じような毎日を過ごすことが困難になり、当たり前にできていたことすらできなくなる人が多いです。
自活ができなくなるからサポートが必要になります。
ひとりで闘病している人もいるけれど、どこかのタイミングで「一人暮らしを続けるのは無理だ」となるはずです。そうなった時にすぐに対応できるためにも、事前に受け入れられる環境を整えたり病気に対して予習しておきましょう。
サポートのやり方に正解はありません
これから数回の記事にわけてサポート方法について書いていきますが、結論から言うと「サポートのやり方に正解はありません」です。
Aさんにとっては効果があっても、Bさんにとっては合わなかったということはザラにあることです。
病歴や体調、性格や環境、いろんな要素が影響してくるので、私が良いと思ったことでも他の人にとっては逆に良くないことだってあると思います。
ここで言えるのは、安全運転する方法よりも事故の例を知っておいたほうがイメージしやすいように、他の人がやってきたサポートのやり方というよりも「失敗例」を知っておくことが大切だということです。
私とふーさんはこれまでたくさんの失敗を繰り返して、その都度ケンカしながら時には罵倒しながらも話し合い続けて、ふーさんが徐々に自分の気持ちの深い部分まで話してくれるようになりました。
そもそも闘病中の人は「迷惑かけて申し訳ない」「自分が元気だったら良かったのに」という自責の念を感じていて、看病してくれる家族や周囲の人に気を遣いながら日々過ごしています。
家族が良かれとしてくれたことに対しては、たとえそれが余計なことだとしても文句を言ったら申し訳ないという気持ちがあって、結果ストレスが溜まっていくことにもなります。
私自身がもっと前にこういう情報が欲しかった、ということをこのブログで書いていきたいと思います。私と同じ様な経験をしなくて済む人が一人でも増えますように。
このサイト内ではわかりやすいように、家族やパートナーを「サポートする側」、パニック障害やうつ病と診断された患者を「サポートされる側」と書いています。
ただ、この「する側」「される側」という表現はあんまり良くないなと思っています。
本来であれば、闘病している人だって人のお世話になるんじゃなくて、自立して普通の生活したいはずなのに、病気のせいで看病される側になっているだけだからです。
あくまでも表現するための言葉で、してあげてる、されているという意味ではありませんのでご理解ください。