明けましておめでとうございます。
みなさんご無事に年越しできましたでしょうか?
世の中がハッピーニューイヤーと浮かれた雰囲気の中、体調が悪くて必死に耐えて過ごされていた方も多かったはずですよね。ふーさんも慢性的な胃痛で相変わらず太田胃散を手放せない中、ランダムにやってくる不調をごまかしごまかしなんとか年越しすることができました。
実は年の瀬29日にふーさんの友達が亡くなったという訃報を受け、元旦から通夜、2日は葬儀に出席するというショッキングな幕開けの2022年。
「生と死」について考えさせられる時間が多い年越しでした。
私まーさんはというと、2021年はブログ更新たくさんするぞ!と意気込んでスタートしたはずなんですが、有言不実行のまま気がつけば2022年になってました。365日、一体なにして過ごしていたんだろう、、、計画性の無さがモロバレの1年間でした。
というわけで、本題です。
今年最初のブログに何を書こうかとウーンウーンと5分くらい悩んでみましたが、年始一発目といえば「今年の抱負」と相場が決まっていますよね。それに付随して「パニック障害について情報の選び方」的なことも書こうと思います。
まずはサクッと今年の抱負から。
パニック障害ブログ「パニログ」今年の抱負
2022年の抱負は「自分たち(ふーさん&まーさん)の経験談をたくさん発信する!」です。
もしかしたら、発信することは私達の単なる自己満足だったり承認欲求なだけかもしれません。
100人いれば100通りあるのが闘病ですが、それでも似たような症状だったり、同じような悩みを持っている方が多いのがパニック障害の闘病です。
私達がかつてたくさんの方の体験談を読むことで助けられたように、今度は私達がこれまで経験してきたことや学んだことを発信することで、この画面の向こう側でこのブログを読んでいるあなたの助けになるかもしれないと信じています。
そんなわけで、今年は赤裸々にあらゆる角度の情報を発信していこうと思っています。ぜひご期待ください!(と自分にプレッシャーをかけてみる)
パニック障害や減薬断薬の情報選択について
ちなみに、「これをやったら良くなります」や「パニック障害の治し方」、「成功する断薬方法」のような内容は書きません。
周囲に理解されない、医師も助けてくれない、普通の生活がまったくできないような中、藁をもすがる思いをしている人を”安易に”安心させるようなことを書くのはなんか違うよね、とふーさんと決めました。
断薬サバイバーふーさんが常々言っているのが「成功」よりも「失敗」からのほうが人は学ぶということ。
SNSが普及したことで、いろんな人の意見をたくさん知れる便利さを得た一方で、知らなくてもいい情報や、鵜呑みにしたら危険な意見などもたくさん目にするようになりました。
基本的に人間は「良いこと」だけを言うものです。
例えば、断薬成功した人は「成功した」ということは発信しても、その陰でやっていた努力や失敗は言わないです。
なのに、成功した例を見た方は「これを真似したらいいんだ!」とすぐにその情報に飛びついてしまいます。とくに、メンタル疾患の場合はそれを顕著に感じます。
どの薬が効果あった!とか、減薬方法はこれがいいよ!とかそういう類です。一見すごく魅力的に見える情報でも、安易に手を出して「こんなはずじゃなかったー!」という結果につながる人が多いのが現実です。
「自分ならどうするか」を考えて学んで欲しい
ふーさん自身も、これまでそういった成功事例を見て真似をして失敗したり、成功した人を見て嫉妬心が生まれたり、とにかく心と身体のペースを乱されてきました。
”成功だけを見て飛びつくと失敗する”
耳が痛いかもしれませんがこれが鉄則です。
繰り返しになりますが、人のブログで参考になるのは成功談より失敗談です。人それぞれのパターンをそのまま真似しても、絶対に成功なんてしません。
そしてパニック障害が治った(寛解した)人が昔を振り返って書く時に、自分の症状や体験を簡単に書いてしまうことがあります。
これは、嫌だった苦しい過去を思い出したくなかったり、トラウマになったりすることを避けるために、悪かった状態を詳しく書きたがらない傾向があるのかもしれません。
一方でふーさんは自身のブログでその時の病状や心情、考え方や知識の変化について、リアルタイムに発信し続けています。ですので、減薬断薬前や断薬直後等の記事には”間違った知識”に振り回されて、離脱症状のことを大きく勘違いしている時期がありました。
ふーさんの今だけを見ると、元気そうに見えたり、なんだか簡単に断薬できて治ったと勘違いされやすいですが、ふーさんのブログを見ればわかるように簡単ではありませんでした。
普通に考えると、自分が辛かった時のことは詳しく書きたくないですよね。
例えるなら、パチンコで勝った時は人に自慢しても、負けた時は自慢しない。
有名トレーダーが株で儲かってる時はTVに出て、大損するとTVから消えるみたいな?
美味しい話には裏があるのが世の常です。良い情報を鵜呑みにして飛びつくよりも、悪いこともしっかり情報収集するのが大切だと思っています。
そのため、ふーさんのブログには失敗という宝がたくさん埋もれています。
失敗から学ぶ減薬断薬と離脱症状
ふーさんの減薬、断薬、離脱症状を通して確信したことは、、、
失敗例をたくさん見て、自分なりのやり方を試行錯誤して、トライ&エラーを繰り返す。
失敗しても諦めずに、前に進む強い気持ちを持つことが大切ということです。
世の中には優しい言葉を語りかけてくる人もいるけれど、それって耳障りが良いけれど本質を突いていないんですよね。私もそういうタイプでした(今でもですが)。
ふーさんと私がこれから発信していきたいのは、そんな当たり障りのない言葉ではなく、自分たちがやってきた生々しい体験談やそこから学んだことなどです。
私達はかれこれ知り合って約10年になるんですが、楽しい思い出もありますが「死ぬか殺すか殺されるか」みたいな時間もたくさん過ごしてきました。それでも今こうやって一緒にいます。ひとえに、トライ&エラーを繰り返してきた結果だと思っています。
(私達の場合、ふーさんが単独で頑張ってきたという部分が多いので、これも「悪い例」として今後のブログに書いていきます)
失敗なんてしたくないし、成功したいと思うのは当然です。
でも減薬や断薬が安易に成功するものと捉えてしまうことは、とても怖いことだと私達は思っています。一気断薬した時の離脱症状の恐ろしさを嫌というほど経験しているからです。
併せて、私には産後パニック障害を発症して投薬治療をしていた親友がいたのですが、一気断薬後に亡くなった経験をしました。
彼女の死をきっかけに減薬断薬のことを調べるにつれて、どれだけ大変なことで、なのに減薬や断薬、離脱症状についての情報がとても少ないことを知りました。
だからこそ、
「ふーさんが減薬断薬して今元気そうにしてるから、自分もやってみよう!」
的な軽いノリで取り組むと、あとで取り返しがつかなくなるということをみなさんにお伝えするのも私の役目だと思っています。
今もしお薬を飲んで安定している状況ならば、焦って減薬や断薬をする必要はないと私達は考えています。
減薬や断薬をしたら必ず今できていることが出来なくなります。
なので、今落ち着いている時に「これからどうやって取り組むのか」の計画をしっかり立てたり、そのための情報収集をしてほしいです。
焦らないでください。急ぎすぎないでください。
減薬断薬することがゴールではありません。あくまでも通過点です。
これからたくさんの失敗例をブログに書いていきますので、「失敗したらこうなるんだ」ということを学んで、自分なりの「失敗したときのバックアップ」を準備するための参考にしてもらえたらと願っています。
パニック障害の知恵袋的存在になりたい
このブログを読んでいるあなたは、現在進行系で苦しんでいるはずですよね。
今すぐにでも楽になる方法を教えてくれ!!と叫びたいと思います。
でも、パニック障害と付き合うためには「焦らずに取り組む時間と心」が本当に大切です。
信じられないかもしれませんが、ジワジワと薄皮を剥がすようにゆっくりですが、症状が減っていくことを感じられる日がきっと来ます。
私はパニック障害になってもないし、向精神薬を飲んだこともないし、減薬や離脱症状の辛さも知りません。だから当事者の苦しみがわからない私が意見する権利があるんだろう。。。と、いつも葛藤しています。
正直、パニック障害で苦しんでいる人が今感じている精神的、肉体的な辛さを「わかるよ!!」なんて言えません。
でも、これまで10年近くふーさんの闘病する様子を間近で見てきて、パニック障害がどれだけ辛いものなのか、周囲に理解されないものなのかを知りました。
離脱症状という言葉や症状も知っているし、少なくてもあなたの家族やパートナーよりもパニック障害や減薬や断薬の難しさ、終わりの見えない離脱症状の恐ろしさを目の当たりにしてきました。
みなさんの家族や友達のように「どうして薬飲んでるのに治らないの?」なんて言うことはないし、お医者さんが「治ってないから薬増やしましょう」や「これ効果ないみたいだから違う薬に変えてみようか」なんて気楽に言うことに対して「専門医はなんもわかってない」と不信感を抱いています。
そして、私自身も指定難病保持者でいわゆる健常者ではないです。日常生活に支障はないのですが毎日薬を飲んでる(一生飲み続けなきゃいけないらしい)ので、少しは闘病中の人の気持ちもわかると思っています。
そしてなによりも、みなさんが死ぬか生きるかの苦しい中ひとりで必死に闘っているのをSNSを通して知ることで、私もみなさんからたくさんのことを学んで成長させてもらっています。
ふーさんが断薬を失敗したときからずっと見続けていて、いかにパニック障害という病気と付き合うことは難しいことなのか、離脱症状の中、家族やパートナーとの関係が容易に崩れていくものなのかを目の当たりにしました。実際に私もふーさんから一度離れているという過去があります。
これからは私達の山程経験したことを元に、みなさんが疑問に思ったことや不安に感じていることの参考になれるような「知恵袋」的な存在になりたいと思っています。
どんな情報でも(私達が発信していることももちろん)、全てを信じる必要はありません。むしろ信じたらいけません。
お医者さんが言ったことを信じて薬を飲んだから今苦しんでるんですよね?
信じることも大切だけど、結果はすべて自分にふりかかってきます。誰も責任も取ってくれません。あの時少しでも「本当に薬で治るのかな?他にこの薬飲んでる人はいるのかな?」と疑う目を持っていたら、違った人生だったかもしれません。
これからは同じことを繰り返さないように、調べて、疑って、自分にとって何がいいのか考えて、トライしてみてください。そして、決して焦らないでください。焦って「減薬と断薬」をやって苦しんでいる多くの人達の失敗の経験から学んで欲しいです。
これが、失敗から学ぶということの大切さです。
最後に
何度も繰り返しになりますが、パニック障害や薬の副作用による体調不良は、周囲の人に理解してもらうのがとても難しいです。薬のせいで性格も変わってしまうので、どんどん人が離れていく怖さもあります。
多くの人が同じような苦しみの中、それぞれの場所で闘っていると思います。
いつの日かみなさんが「あの頃は苦しかったけどよく頑張って乗り越えた!偉いぞ自分!」と笑って言える日が来ることを心から願っています。
2022年、スタートしたばかり。
少しでもみなさんの心に寄り添えるような情報を発信していきます。
本年もふーさん&まーさんをよろしくお願いします。